- 元公務員です。
- 若かりし頃、民間企業で1年半勤めた経験があります。
- 職員採用試験の担当を経験したことがあります。
- 公共図書館の館長職を含めて9年間の勤務経験があります。
- 図書館勤務希望者10人の面接をした経験があります。
- 図書館巡りが好き。関東近郊の図書館を100件ほど見てます。
- 読み聞かせボランティア10年間やっています。
図書館員のメリット
いつでも本が借りられる
これは最高で最大のメリットです。
こんな環境を活かさない手はない!
図書館によって規模は違いますが、数十万の本に囲まれながら仕事ができます。
選書担当になると最新の本の情報を得ることもできます。
本好きにはたまらない環境ですね😊
また、館内の巡回の仕事をしつつ本の背表紙を眺めるだけでも
「この本、面白そうだな」
「この本を読めば家族が喜ぶかな」
「この本を読めば今の仕事に役立つかも」
こんな気持にさせてくれます。
仕事終わりに本を借りていける手軽さもあります。
これだけ本に近い環境だと
- 知識・教養が増える
- 一生の本に出会える確率が増える
その結果、仕事やプライベートが充実すると思っています。
私は好奇心が強く以前から興味があった以下の点を本を通じて勉強することができました。
- おいしいもの(ラーメン、スイーツ、諸々)
- 絶景ポイントを行く
- 有名な書店・図書館を巡る
- 桜の名所を訪れる
- 名湯・秘湯に訪れる
- 地方の有名なまつり・イベントに参加する
- 日本100名山を踏破する
- 景色が良いキャンプ場
- 有名な海釣りポイントで釣りをする
死ぬまでにこれらを車中泊で達成したいと思っています。
そのためにはネットの情報だけでなく本の情報も大事なんです。
私がカウンターにいた時は気になる本が頭の中に入って、勤務終了後にはバッグいっぱいにして家に持って帰っていました。
結果、ライススタイルの向上に繋がると思います。
好奇心旺盛な方には向いています。
また、閉架書庫(※一般の人が見れる場所は開架。いわゆる本の倉庫みたいなものです。)を常時見ることもメリットですね。
一般の人は小学生の図書館見学ぐらいでしか見ることができません。
いつでも新聞・雑誌が見れる
新聞・雑誌は旬な情報が掲載されています。
タイムリーな情報、真新しい企画等の情報は、知識・教養を豊かにし、仕事の決断、新たな仕事の企画の発案に役立ちます。
そんな情報が、源泉かけ流しの温泉のごとく、新鮮で良質な情報をどばどば浴びることができます。
- 出勤を早めにして片っ端から読む
- 閉館後に片っ端から読む
読みたいと思ったとき誰かが借りているとか、館内に人が多いときに早く読み終えなくちゃとか要らぬ心配です。
ただ読みっぱなしにしないで、行動に移しましょう。
その情報を活かすも殺すもあなた次第です。
図書館活用法を覚えられる
以外に知られていない図書館の活用方法について覚えることができます。
例えば、
本の並びの法則を覚えられる
図書館の本の背ラベルにある番号は日本十進分類法(NDC)といって、あれって規則性があるんですよね。
規則性があることを理解しておけば、図書館の職員を介さずとも自分が求めている本の場所に素早く移動することができます。
これってかなり有利なことです。
子どもと一緒に図書館にでかけたときにすぐに目的の本の場所に行けますよ。
自館に所蔵が無くても他市町村から取り寄せができる
OPAC(蔵書検索機)で書架を探して無かったから諦めてしまってはもったいない。
カウンターでリクエストを出せば、県内市町村から取り寄せが可能です。
神奈川県の場合だと、このように県内の市町村の蔵書を横断検索してくれます。
県が定期的に配送してくれるので到着の曜日を聞いておけば、最短で届く日を把握することができます。
レファレンスを活用できる
レファレンスとは簡単にいうと「本に関する調査相談」です。
利用者からの質問で、
「この本はどこにある?」
「園芸の本はどの辺りにありますか?」
など、簡単な質問が多いですが、もっと高度な質問も図書館にして良いことになっているんです。
これは全国の図書館で対応したレファレンス事例のデータベースです。
ちょっと小難しいレファレンスが来たりすると、ベテラン司書の腕の見せどころであったりもします。
中にはこんなこと聞いてくる人もいて、きちんと回答しているんですよね😊
調べもので困ったときは図書館に行って解決してしまいましょう。
返却しそびれがない
図書館の本って返却が非常に面倒です。
自分の通勤ルート、駅とか、ドライブスルーで返却出来たら非常に便利なのですが😅
図書館職員になると、職場で返却できるので最強の環境です。
ただ、その安心感からか返却期限切れには注意しないとです😅
人に感謝される
利用者はただで本がいっぱい借りられるので感謝の気持ちを持ってくださる方も結構います。
カウンターで仕事をしていると、
- いつもありがとう
- 感謝しています
- この本、読みたかったんだよー
こんな声を聞くと図書館員をやっていて良かったと思います。
何もしなければ忙しくない
役所の仕事は土日出勤や残業の多い部署も多々あります。
少なくても図書館は激務ではありません。
歴史ある図書館ならば敷かれたレールの上で仕事をしていれば良いところが多いです。※もちろんそうでない所もありますよ。
従って、有給は取りやすい部署だと思います。
平日休みを恒常的に取れる
多くの人が土日休みの中、平日休みだとどこか出かける際、空いている点が大きなメリットです。
月曜日休館の図書館が多いので、日・月で宿泊の旅行を組むと空きが多かったり料金が安かったりメリットを享受することができます。
図書館を独り占め出来る体験が可能
早めの出勤、閉館後、休館日など誰もいない図書館を体験することができます。※いつでも誰でもという訳ではありませんが😅
人がいない図書館って普通、誰も体験したことが無いと思います。
開館時間内にした利用はできませんし、カウンターには必ず人がいますので。
書架の前に椅子を持ってきて、ゆったり本を読んだりすることもできます。※状況に応じてですが😅
本に囲まれた空間を独り占めは物事をゆっくり考えたい時に最適です。
図書館職員のデメリット
覚える内容が非常に多い
業務は広く浅くが多いですが、内容によっては深いところも。
図書館システムもマニュアルがあるので安心できますが、しかもかなり分厚い💦
パソコン操作だけではなく、資料の配置ルール、修理のコツ、実地で覚えることがたくさん。
根気が必要です。
膝や腰に負担がかかる
返却された本を元の位置に戻す作業がありますが、棚の下の方だと屈んで戻さねばなりません。
足腰の筋肉が弱くて慢性的な腰痛や膝痛をお持ちの方は厳しいと思います。
まだ大丈夫な方でも、いつそうなるか分からないので普段から鍛えておいたほうが良いと思います。
土日が出勤日が多い
館によって違いますが、土日両日、片方などの出勤パターンが多いようです。
子どもがいる人だと、子どもとの触れ合いの機会が減ってしまうのはちょっと寂しい。
友人との約束も制限されることもあります。
前述したとおり、その分、平日空いているというメリットもありますがw
迷惑利用者・クレーマー対応がキツイ
図書館はほとんどの自治体で最も住民が来る公共施設です。
中にはいろんな方がいます。
- 大声で怒鳴り散らす方
- セクハラまがいな言動をする方
- 体臭が強烈な方
- 資料を盗もうとする方
- 正しいことを言っているのに逆ギレする方
カウンターにいるとこういった方と初めに応対しなければなりません。
しかしどの館もクレーム対応はマニュアル化されており、上記のような方が来たら
- 役職者を呼ぶ
- 必ず2人で対応する
こんな対応をすればパート・アルバイトの方は大丈夫です。
言われたことを正面から受け止めるのではなく、適当に流すスルースキルも必要です。
ただ、こちら側に不備にあたる部分はスルーしてはいけない部分なので注意が必要です。
ホントにいろんな人がいます💦
督促の連絡をしたら、逆ギレする人
図書館は返却期限を過ぎている人に督促の電話をする仕事があります。
分かった!返す!
という人もいれば、
ブックポストに返却した!
で押し通す人もいます。
些細なことに難癖をつける人※高齢の男性が100%
体臭がキツイ人
臭いから帰ってくれ!
…と言いたい気持ちも分かりますが、ここは大人になって、
清潔になってからご来館していただけないでしょうか?
という他ありません。
リクエスト本をお断りしたら切れる人
利用者の望む本の要求に応えるのが図書館の使命なのではないのか!!!
と切れる人もたまにいます。
予算に限りはあるし、書架のスペース、他の利用者が読みそうか?諸々の理由があるのですが、なかなかご納得してもらえないと大変です。
最終的には役職者に対応してもらう場合も出てきます。
時給が安い
どこも最低賃金と同額と思ってもらって良いでしょう。
それだけ人気があって安くても働きたいと思っている人が多いので。
需要と供給の原則ですね。
まとめ
図書館は本好きな人にはすごく良い環境ですが、体力も必要で、簿給だし、クレーマー的な利用者さんもいるので大変な部分もあります。
総じて検討しましょう。